ニセ電話詐欺事件で詐欺幇助(ほうじょ)の罪に問われた無職の男(25)=東京都江東区=の初公判が27日、福岡地裁であり、男は起訴内容を認めた。
起訴状によると、被告の男は4月、福岡市南区と大阪府八尾市で計2679万円がだまし取られたニセ電話詐欺事件で、現金を受けとる「受け子」2人が犯行時に使う帽子や服などを買う準備金を、2人の口座に5万5千円ずつ振り込み、犯行を助けたとされる。
検察側の冒頭陳述などによると、被告は「受け子のテスター」と呼ばれる役割も果たしており、受け子を希望する人物に対し、現金に見立てた雑誌を入れた紙袋を送り、開封されないまま返送されてくるかを確認。指示を守るかといった適性を見極めていたという。
被告はSNSを介し、2019年ごろに受け子として詐欺グループに加わった。逮捕されることを恐れ、その危険が少ないテスターに転向したという。
この日の公判で検察側は懲役2年6カ月を求刑し、弁護側は「中核的役割ではなかった」として執行猶予を求めた。
判決は来年1月10日。(伊藤未来)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル