野村周平、斉藤佑介
東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会は18日、東京・迎賓館で国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長らを歓迎する会を開いた。橋本聖子会長のほか、菅義偉首相や小池百合子都知事ら約40人が出席した。
歓迎会はコロナ禍を考慮して飲食せず、規模も当初から縮小して開催された。緊急事態宣言下での開催について橋本会長は「十分な対策を取っているので、予定通り開催させて頂きたい」と理解を求めていた。
一方、迎賓館前では「私たちは歓迎しない」「不要不急のパーティーやめろ。不要不急の五輪はやめろ」「バッハは帰れ」とのシュプレヒコールが響いた。
数十人による東京オリンピックの反対デモが「五輪中止」のプラカードを掲げ、迎賓館に向かって声を上げた。参加した60代女性は「コロナにかかわらず、この五輪は問題だらけ。開会式の演出に関わる小山田圭吾氏のいじめ問題も明らかになった。中止しかない」。
迎賓館前を散歩していた近所の会社員男性(43)は「コロナ禍で我慢する人も多いときに、歓迎会はちょっといただけない。反対デモの言う気持ちも分かる」と話す。
この1年、取引先の中にはコロナで倒産した会社もある。「アスリートに罪はない。ただ誰もお祭り気分になれない。観客のいない花火を見るようでもう少し延期できればよかったのに」と話した。(野村周平、斉藤佑介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル