加治隼人
パチンコ台の釘を勝手に調整し、玉が出る確率を変更する「釘曲げ」をしたなどとして、福岡県警は15日、パチンコ会社「ネオ・グリーン西日本」(北九州市小倉北区小文字1丁目)と役員を風俗営業法違反容疑で行橋区検に書類送検し、発表した。代表取締役の男は「利益を上げるために出玉率を調整した」と容疑を認めているという。
生活保安課によると、代表取締役(37)=小倉北区=と取締役の男(75)=みやこ町=は共謀し2021年8~12月、県公安委員会の承認を受けず、同町の店舗で、パチンコ台3台の盤面に取りつけてある釘を変形した疑いなどがある。
同課によると、パチンコ台は出玉率などが一定の規格を満たすよう検定を受けており、釘の角度などを勝手に調整してはいけない。代表取締役は「私の指示で常習的にしていた」と供述しているという。
2人はほかに、30~70代の社員ら男女8人と共謀し21年12月14日、店から客に渡した景品6点を2800円で直接買い取る「自家買い」をした疑いがあり、全員が同法違反の疑いで書類送検された。いずれも容疑を認め、代表取締役は「経費を削減したかった」と供述しているという。
風営法はパチンコ店が客から景品を買い取って現金を渡す行為を禁じており、店とは独立した景品買い取り所、卸問屋を介して取引する。県警は、今回の法人が実質的に景品買い取り所を経営していると捉え、直接の買い取り行為に当たると判断した。(加治隼人)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル