5人制サッカー(ブラインドサッカー)で、長らく日本代表の中心選手として活躍した落合啓士さん(44)が今月24日、横浜武道館(横浜市)で引退試合を開く。やりたいことを貫いてきた人生。その背中が障害のある子どもたちの希望になることを願い、選手として最後の舞台に立つ。
子どものころ漫画「キャプテン翼」に憧れ、サッカー選手を目指した。18歳の時にほとんどの視力を失い、25歳でブラサカと出会った。日本視覚障がい者サッカー協会(現・日本ブラインドサッカー協会)が発足した時期とほぼ重なる。日本代表では代表発足(2002年)の翌年からエースとして活躍し、60試合以上に出場した「レジェンド」だ。
視覚障害のあるフィールドプレーヤー4人と、弱視または視覚障害のないゴールキーパー1人の計5人でプレーするブラサカ。フィールドプレーヤーはアイマスクを着け、転がると音が鳴るボールを蹴ってゴールを目指す。落合さんはブラサカを始めて「すごい」「なんでこんなことができるの」と言われることが増えたという。
「街中だと『白杖(はくじょう)の人』とひとまとめにされてしまうが、ブラサカでは一人の選手としてみられ、承認された感じがした」。日常生活では白杖が頼りだが、グラウンド上は前後左右と自由に全力で動き回れる。その楽しさにもはまった。
ケガもあり10年に一度、代…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル