ベトナム戦争の従軍取材で知られる報道写真家の石川文洋さん(84)=長野県諏訪市=が1965年から現在までにフリーランスとして撮影した写真ネガを、生まれ故郷の沖縄県に寄贈する意向を伝えた。ロシアによるウクライナ侵攻など市民が犠牲になる戦争の実相に思いを寄せてもらいたいという。
石川さんは65年1月~68年12月、ベトナムに滞在し、米軍と旧南ベトナム政府軍に従軍し、最前線の現場を取材した。米軍の爆撃で母親が傷つき、嘆く子ども。自身が降りた直後、地雷で吹き飛ばされた軍用車……。ベトナムで撮影した写真はモノクロ約1万5千点、カラー数千点に及ぶという。
翌69年1~2月には本土復帰前の沖縄に入った。米軍嘉手納基地からベトナムに飛び立つB52爆撃機や、ベトナムの戦場を再現した米軍基地内の訓練施設などを写真におさめた。米軍ヘリに乗り、沖縄を上空からも撮影した。
石川さんが耐えがたかったの…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル