奈良市の奈良公園で1日、ホルンを吹いて鹿を呼び寄せる「鹿寄せ」が始まった。「奈良の鹿愛護会」の職員がベートーベン「田園」の一節を奏でると、木々の間から鹿たちが次々にやってきた。
鹿寄せは、明治時代にラッパで呼び寄せたのが始まりとされる。冬の奈良の観光を盛り上げようと、県旅館・ホテル生活衛生同業組合奈良支部が主催している。
愛護会職員の宇津木謙一さんがホルンを吹き、鹿たちにドングリを投げ与えた。「この音がすればエサがもらえると、条件反射でやってきます」
奈良公園では、一般の来訪者は鹿せんべい以外の鹿へのえさやりは禁止されている。一方、同会ではドングリの寄付を受け付けており、鹿寄せや、鹿苑(ろくえん)の飼料の一部に活用されている。
同組合主催の鹿寄せは14日まで。飛火野で午前10時から。奈良マラソンが開催される10日は休み。(机美鈴)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル