編集委員・中島隆、狩野浩平
近畿大学は、大学キャンパスでのペットボトルの消費削減を目指した実験を、大阪府東大阪市にあるキャンパスで始めた。学生と教職員あわせて約160人がモニターとなってマイボトルを持参、飲料を1日3回までドリンクサーバーで飲めるようにして、ペーパーレスならぬペットボトルレスの実現に向けて踏み出している。
近大によると、日本人1人あたりのペットボトル消費量は年間183本。東大阪キャンパスには約2万5千人の学生が在籍、年間450万本以上のペットボトルが消費されていると推測されるという。実験を担当する経営学部の古殿(こどの)幸雄教授(58)は「マイボトルを持ってくるのがカッコいいとイメージができれば、ペットボトルレスの実現は早いと思います」と話す。
実験は12月1日にスタートし、24日までの予定。飲み物を提供するサーバーとマイボトル洗浄機を、キャンパス内のコンビニに設置した。
実験には、大阪に本社がある企業が協力する。飲料は、ウーロン茶、コーラなど9種類で、「サントリー」が無償提供を買ってでた。マイボトル洗浄機は、「象印マホービン」と、部品洗浄機をつくる「中農(なかの)製作所」(東大阪市)が共同開発したものが無償提供されている。
洗浄機は高さ70センチ、幅25センチ、奥行き40センチ。人の手元にあたる位置に、直径7センチほどの穴が二つある。
この穴にマイボトルの口を差し込み、スイッチを押すと、洗剤や漂白剤が噴射されてボトル内を洗う。もう一つの穴にはボトルのふたを入れて洗うことができる。すすぎや送風による脱水を含め、約40秒で洗浄できる。
これまでの洗う場所「トイレぐらいしかない」
象印は2006年から、環境…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル