大阪府守口市は28日、市内の特別養護老人ホーム「梅香苑」で新型コロナウイルスのワクチン接種の際、医師が破棄するはずの使用済みの注射器を、別の高齢者1人に誤注射したと発表した。施設は誤注射された人の感染症検査を実施し、健康被害がないか経過観察している。
市や施設によると、26日午後、入居者15人へのワクチン接種を行った。その際、担当した男性医師が90代女性に使用した注射器を、誤って使用前の注射器を置くトレーに戻し、次に接種の番だった70代女性に誤注射した。医師を補助する女性看護師2人が、手順を確認するはずだったが、接種時に90代女性が動揺したため、現場で混乱が生じ、確認を怠ったという。
10人への接種が終わった段階で確認したところ、未使用の注射器が1本多く残っており、誤注射が判明した。市は「高齢者施設に対し、再度、手順の確認を徹底するよう求める通知を出すなどして、再発防止に努めたい」としている。(寺沢知海)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル