息子の不登校を経験した夫婦が、「市井の人のリアルな不登校と『その後』を知りたい」と、経験者にインタビューし、事例集の発行を続けている。見えてきたのは、「共通項は『不登校だった時期がある』というだけ」の、多様な人生の物語だ。
事例集「雲の向こうはいつも青空」を出しているのは、川崎市の金子あかねさん(51)、純一さん(49)夫婦によるユニット「びーんずネット」。子どもの不登校に悩む親向けのセミナーなどを開く傍ら、年2回事例集を発行し、今年3月発行分で5冊目になった。
「人生で初めて出会った不登校生」は
通信制高校2年生の長男は、小学3年の途中から不登校になった。漢字が苦手で「とめ、はね、はらい」を厳しく指導されるのがつらく、「漢字のない世界に行きたい」「生きてたって仕方がない」と号泣。先生や友だちとの関係もぎくしゃくし、登校をやめた。
「しばらく見守ろうと思った…
この記事は会員記事です。無料会員になると月5本までお読みいただけます。
残り:836文字/全文:1225文字
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル