横浜市の中江信さん(67)の自宅には、アゲハチョウ1万匹の標本が整然と並ぶ。昨年12月、国内外の603種を網羅した「世界のアゲハチョウ図説」を出版した。全種を1冊にまとめたものは初めてといい、大英博物館の研究者からも引き合いがあった。
千葉県の野山を駆け回る昆虫少年だった。やがてアゲハに傾倒し早稲田大生物同好会では当時国内で採集できた20種を捕った。「あとは海外」と就職は外資系石油会社に。出張のトランクに伸縮式の虫取り網をしのばせ、仕事を終えると有休を取ってお目当てのアゲハを追った。
網を振った国は30カ国以上…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル