アフガニスタンでNGOペシャワール会(福岡市)の現地代表、中村哲医師が凶弾に倒れてから1カ月となった4日、同会の村上優会長はコメントを発表した。安全を考慮して大半を休止していた人道支援事業について、再開にむけて準備を進めていることを明らかにした。
村上会長はコメントで「再開に向けて準備を整えつつあります。医療・農業・水という生活に密着したものなので、現場の判断を尊重して、慎重に確実に進めていきたい」とした。
同会によると、医療については住民の要請を受けて既に再開。農業、植林も必要に応じて再開した。一方、用水路工事は現地職員らの安全確保を州政府に要請しており、1月中旬にインドで現地と日本側のメンバーが直接会って事業継続に向けて話し合うという。
昨年12月25日には、中村さんに同行して犠牲になった人たちの遺族らがアフガン大統領官邸に招かれ、慰労された。中村さんとともに活動してきたジア・ウル・ラフマン医師が、現地の責任者を中村さんに代わって村上会長が引き継ぐことを報告すると、ガニ大統領は「今後の事業にも期待している」と話したという。(佐々木亮)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル