九州北部(山口、福岡、大分、佐賀、熊本、長崎6県)の梅雨入りが遅れている。気象庁は22日も梅雨入りに関する発表はせず、過去に最も遅かった記録(速報値)を更新することになった。今週半ばまで天気が大きく崩れる見込みはなく、梅雨入りはもう少し先になりそうだ。
同庁によると、九州北部の平年の梅雨入りは6月5日。記録を取り始めた1951年以降、最も梅雨入りが遅かったのは、67年の6月22日だった。
九州北部のほかに近畿や中国、四国地方も梅雨入りしていないが、原因は梅雨前線の沖縄周辺での停滞だ。福岡管区気象台によると、前線を北上させる太平洋高気圧の張り出しが弱い状況が続いており、エルニーニョ現象が影響していると見られるという。
今後は高気圧が強まり、前線が北上し始める見込み。九州北部は26日ごろから天気が崩れる予報になっており、梅雨入りする可能性があるという。
少雨が続いており、水不足の懸念も高まっている。
福岡県によると、県内18の主要ダムの平均貯水率は、平年同時期なら80・3%あるのに、今年は21日現在で37・3%。なかでも、油木ダム(同県添田町)は14・4%まで減っている。県水資源対策課は「現時点では水道水に影響はないが、節水をこころがけてほしい」としている。(福島慎吾)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル