川村さくら
群馬県は、予算の「一定割合」を芸術振興にあてることをうたう新条例の制定を目指す。山本一太知事が12日に発表した。
名称は「『群馬パーセントフォーアート』推進条例」。条例案は、文学や音楽、美術、写真、メディア芸術や建築などの分野で、県が人材育成やアートによる地域活性化などに必要な施策を講じることを「県の責務」として掲げ、「歳出予算の一定割合を措置するものとする」としている。県によると、割合は明示しない。
山本知事はこの日の定例会見で、新条例について「全国でも初の試みになる」と述べた。欧米を中心に採用されている「公共建築の費用の1%を、関連するアートに支出する『1% for art』の考え方」をモデルにしたと説明した。
芸術振興に向けて予算を安定的に確保するほか、民間の寄付も募る予定。その上でアートを福祉や観光などと組み合わせた取り組みを進め、観光客や移住者が集まり経済効果が生まれる好循環をつくりたい考えだ。
県によると、条例案を2月の県議会に提出する予定で、2023年度中の施行を目指す。2月10日までパブリックコメントを実施中。条例案は、県ホームページ(https://www.pref.gunma.jp/page/176976.html)に掲載されている。問い合わせは県文化振興課(027・226・2595)まで。(川村さくら)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル