島崎周、杉山あかり
福岡県中間市の双葉保育園で男児が送迎バスに閉じ込められて死亡した事故で、福岡県警が行ったバスの再現実験で、車内の温度が50度以上になっていたことが捜査関係者への取材でわかった。県警は、バス車内が大人でも耐えられない高温になっていたとみて、業務上過失致死の疑いで調べている。
園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)は7月29日、送迎バスが園に到着した午前8時35分ごろから車内に取り残され、午後5時15分ごろに発見された。死亡推定時刻は午後1時ごろとみられる。
県警は今月5日、当時の状況を再現するため、園駐車場にバスを止め、炎天下でドアや窓を閉めきった状態で朝から夕方まで温度の変化を調べた。捜査関係者によると、車内温度は午前11時ごろには40度を超え、その後最高で50度以上にまで上がったという。
気象庁によると、中間市に隣接する北九州市八幡西区では、7月29日午前11時に最高気温の33・1度を記録。8月5日も午前10時50分に同じ33・1度になった。県警は事故当時も同じように車内温度が上昇したとみて、今後も実験を行って分析する方針。(島崎周、杉山あかり)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル