東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)の女性蔑視発言とその後の対応への反発が広がっている。森会長は発言を撤回、謝罪したが、個人を尊重し、差別を許さない五輪憲章に共感し、大会に関わってきた人たちからの批判はやまず、辞任を求める声も出ている。
「大会を通じて五輪憲章が掲げる男女平等な社会を進めるべきなのに。目指す理想とかけ離れてしまう」
東京五輪・パラリンピックでブルガリアのホストタウンになった山形県村山市で、スポーツ国際交流員として働く同国の新体操元代表のアントアネタ・ヴィターレさん(44)は発言に驚いた。「母国ではこんな狭い考え方の発言は絶対出てこない。性差別が許されない21世紀にこんな発言が出るなんて」
両国の架け橋になろうと2019年8月の来日後、経験を生かして子どもたちに新体操を教えたり、家庭料理の作り方を紹介するウェブ動画を配信したりしてきた。「今回の発言に惑わされることなく、この夏、選手団を受け入れる準備を進めていく。女性として立ち上がって目標に突き進むことで、こうした発言をなくしていきたい」
福岡県飯塚市は、パラ選手と交…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル