戦後初の国産民間旅客機として知られるYS11は、182機が製造され、1970年代は日本各地の空で活躍した。2006年に国内の民間航空会社での運航は終わったが、自衛隊では「飛行点検機」という特別な機体が今も活躍している。その離着陸や飛行点検隊の活動などを紹介するニコニコ生放送が、26日正午から午後4時まで配信される。
飛行点検とは、飛行機を無線誘導する空港の設備が正しく動いているかを確認する作業。埼玉県の航空自衛隊入間基地に所属する「飛行点検隊」は国内唯一の専門部隊として、全国約160カ所にある陸海空自衛隊の施設点検をすべて受け持っている。
戦後初の日本の翼 YS11FC
こうした誘導設備の点検は民間空港でも必要で、やはり65年に旧運輸省に納入された量産初号機のYS11が担っていたことがある。
このYS11は98年まで活躍した。その後、国立科学博物館の所有となり、東京・羽田空港の格納庫で保管されていたが、茨城県筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」で公開されることになった。いったん分解して輸送され、現在は来春以降の公開を目指して組み立て作業が続いている。
科博は、量産初号機の組み立て資金を募るクラウドファンディングを実施中だ。コロナ禍で入館料収入が激減しており、費用約8千万円のうち3千万円を集めたい考えだ。支援は朝日新聞社が運営するサイト「A―port」から。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル