JR東日本が1日から「新幹線オフィス」の実証実験を始めた。初めての試みだが、いったいどんなものなのか、記者も体験してみた。
1日午前、JR仙台駅で「はやぶさ108号」に乗り込んだ。新幹線オフィスとして開放されたのは1号車。空いていた席に座り、夕刊に出していた原稿の確認作業を行った。
気になる通信環境だが、Wi―Fiルーターが無料で一人一台貸し出された。通信速度にストレスはない。作業もスムーズに行えたように思えた。
楽しみにしていたのが、集中状態を測定する特殊なめがねだ。正式には、めがね型ウェアラブルデバイス「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」というらしい。
拡大する新幹線オフィスで利用できるWi-Fiルーターと集中状態が分かる特殊なめがね、使用できるアルコール除菌シート=2021年2月1日午前8時59分、東北新幹線車内、一條優太撮影
乗車前に専用アプリをダウンロードしておいたが、その後も設定に必要な体重や身長など入力項目が多く、やや手間取った。夕刊の締め切り前に時間が無く、記事の確認に集中していたため、自分の集中度合いまでチェックして楽しむ余裕はなかった。残念だが、急ぎの作業がある人向きではないのだろう。
座席で通話も試した。記者は、上司から急な問い合わせを受けることが多い仕事だが、通話のたびにデッキに向かうのは少しだけおっくうだ。新幹線オフィスという「公認」の環境で、人目を気にせず電話できるのは助かる。
拡大するリモートワークができる「新幹線オフィス」=2021年2月1日午前8時57分、東北新幹線車内、一條優太撮影
「マスキング音」効果は
新幹線オフィスの車内では、「…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル