家庭のレベルにおいても、今や介護世帯の半数を占める“老老介護”や、事故の危険性も指摘される、認知症の介護者を認知症の人が介護する“認認介護”、出産年齢の高齢化により、子育てと親の介護を並行せざるを得なくなる“ダブルケア”、さらに介護離職による収入減・再就職の難化など、様々な状況が予測されるのだ。 この“2025年介護問題”に向けできることとして、国・制度「介護職員の処遇改善」「介護負担軽減の『新技術』開発→介護ロボット・AIの活用など」「最大の肝は少子化対策」、個人「高齢期のお金問題の検討」「医療・介護サービスの具体的な検討」といったものがあるという。(東洋大学ライフデザイン学部・高野龍昭准教授) さらに新型コロナウイルスによって、介護施設には「受け入れ人数、時間に制限」「感染対策で職員への負担増」「業務縮小による減収で経営難」といった影響が出ており、家族の負担増、そして“介護崩壊”の懸念も出ている。(東洋大学ライフデザイン学部・高野龍昭准教授)
8年にわたって介護の現場でアルバイトをしていたEXITのりんたろー。は「高齢者に手を上げちゃった、殺しちゃったというようなニュースがあるが、本当に誰にでも起こり得ると思うし、“あ、こういうタイミングで手をあげちゃうんだ”ということが分かる。僕はお金をもらい仕事としてやっていたし、他人だからこそできたという部分があったと思うが、もし親が認知症になったらと考えると、同じことができるかなと考えてしまう。しかも、それが毎日となると、どこかでパンクする瞬間が訪れると思う。やはり周りの人がサポートしたり、施設が助けたりするなどのサポートが必要だと思う」と話す。 「僕はバイトだったので時給だったが、正社員は給料が安く、入れ替わりが激しい職場だった。老老介護の問題で言えば、僕が働いていた現場にも、65歳の男性が面接を受けに来ていた。本当に、どっちが利用者かよく分からない状態が起こりうると思った。特に今はコロナでめちゃくちゃ大変だろうと想像している。特に高齢者の方は重症化しやすいし、一つのミスが死に繋がる可能性もある。認知症の方は自分で予防をすることができない」。 EXITの兼近大樹は「僕はりんたろー。さんから介護の話を聞いて、自分には無理だなと思った。そうなれば施設に預けるといったことが必要だが、経済的な問題もあるし、“お前、自分の親の面倒も見れねえのかよ”と世間に言われてしまうんじゃないかという不安もある」と話す。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース