広島県教育委員会は、病気で長期入院中の高校生について、タブレット端末などで授業を受ければ、病室に教員が付き添っていなくても単位を認める方針を固めた。近く、すべての県立高校に通知を出して運用を始める。遠隔授業については、文部科学省は教員がそばにいることを条件に出席と認めてきた。同省も要件の緩和を検討しているが、広島が先に学習機会の拡大に乗り出す。
県教委の通知案は、小児がんの生徒を対象にしている。緩和の条件は、双方向性の高いICT(情報通信技術)機器を使って、病室と学校の双方のコミュニケーションがとれ、直接連絡もできる▽生徒は教員の指示に従う▽医師、看護師ら第三者が授業の様子を一定観察できることが柱になっている。
文科省の2013年度の調査では、病気やけがで年間30日以上入院した高校生は全国に1124人いた。同省は15年4月、卒業に必要な単位の半分未満を上限に、双方向型の遠隔授業を認めたが、「原則、受信側に教員を配置する」との留意事項を付けていた。
広島県教委では今年度、カメラ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル