家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の発生が拡大していることを受け、農林水産省は7月31日、野生イノシシの侵入を防ぐ柵の設置などを全国の養豚場に義務付ける検討を始めた。養豚場に外部からウイルスが入るリスクを減らすのが目的。家畜の所有者が守らなければならない「飼養衛生管理基準」を見直す方針という。
豚コレラは昨年9月、岐阜県で国内26年ぶりとなる発生が確認された。岐阜、愛知両県での発生にほぼ抑えられていたが、7月に入って三重と福井の養豚場でも発生。さらに長野や富山の野生イノシシで感染が確認されている。
31日の豚コレラ防疫対策本部の会合で、吉川貴盛農水相は「非常に危機感を持っている。野生イノシシとの戦いであることは言うまでもない」と強調。会合では、ウイルスに感染したイノシシを侵入させないため、全国の養豚場に周りを囲う防護柵の設置を義務づける検討を進めることが確認された。
設置費用については、独立行政…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル