海外出張先で長時間労働の末に肺塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)を発症して亡くなっても、労災と認められない。そんな国の過労死認定の是非を問う裁判が、大阪高裁で争われている。国が過労死の対象疾病に指定していない病気では、労災認定のハードルは高く、専門家は「国は前向きに認定すべきだ」と指摘する。
「やはりハードル高いわ。僕は未(ま)だ仕事してから寝ます」「一人ぼっちなので泣きそうになります。大人だし頑張るよ」
遺族側によると、電池メーカーに勤めていた男性(当時36)は中国出張中の2013年1月深夜、妻に仕事の厳しさを伝えるメールを送った。その後も出張を続けたが、3日後の朝、ホテルの客室で死亡しているのが見つかった。出張6日目だった。
男性は00年春、大手電機メー…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル