野田一郎
津軽海峡に面した北海道北斗市の函館湾沿岸にミンククジラの死骸が打ち上げられているのが見つかった。専門家によると、クジラはオスの成体で体長約7メートル、体重推定約6トンで、病死の可能性があるという。腐敗が進んでおり、海岸管理者の函館市は埋め立て処分する方針だ。
漂着したのは北斗市七重浜8丁目の砂浜で、18日に見つかった。
死骸を調査したNPO法人ストランディングネットワーク北海道理事長の松石隆・北海道大学水産学部教授によると、ミンククジラとしては標準的な大きさ。死因となる外傷はなく、精巣に病変が見つかった。今後、国立科学博物館で詳しく調べる。
ミンククジラは津軽海峡で確認されており、日本海、太平洋のどちらにも生息している。通り道の津軽海峡ではミンククジラのほか、ザトウクジラ、シャチ、カマイルカなどが目撃されているという。
松石教授は「函館湾の沿岸部までミンククジラが入ってくることは珍しい。津軽海峡で死んで漂着したのかもしれない。漂着したクジラの死骸は貴重なので研究に生かしたい」と話している。(野田一郎)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル