障害のある生徒らが学ぶ福井市内の特別支援学校で、2年8カ月の間、無資格の男性(27)が講師として勤務していた。男性の教員免許は偽造されていた。男性は「罪の意識は常にあった」というが、自ら誰かに打ち明けることはなかった。なぜ引き返すことができなかったのか。
男性は被告として福井地裁で裁判を受けている。問われているのは有印公文書偽造・同行使の罪だ。
起訴状によると、男性は2018年11月、パソコンや用意した角印を使って小学校教諭2種、中学校教諭1種、特別支援学校教諭1種の3通の免許を偽造。特別支援学校の当時の教頭に提出したとされる。
5月10日の初公判で被告人質問があった。そこで語られた、事件へのいきさつは次のようなものだった。
男性は14年に京都の私立大学の社会福祉学部に進学した。高校1年から福井県で自然学校のボランティアをしていた男性は、子どもとの触れ合いに楽しさを感じ、教員への夢を語る大学生の先輩の話を聞いて、教員に興味を持ったという。
教員免許を持っていないのに、なぜ講師として働き続けてしまったのか。男性は法廷で経緯を説明していきました。判決は5月31日に言い渡されます。
進学先も教員になることを目指して選び、小学校教諭の免許を取ろうと通信教育の受講も始めた。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル