TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。8月7日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、医師の三輪菜つ美さんが食物アレルギーについて見解を述べました。
◆環境や食の変化などでアレルギー患者は増加傾向
食物アレルギーがある子どもでも安心して給食が食べられるよう、大阪府箕面市が今年1月から、小中学校の給食のおかずに卵、乳製品、小麦などの代表的なアレルギー源を使うことをやめました。安全を最優先した取り組みで、文部科学省によると全国的にも珍しいそうです。
「Smart News」コミュニケーションディレクターの松浦シゲキさんは、半年前にアレルギー検査をしたところ、思いも寄らずリンゴとキウイがひっかかったそう。三輪さんによると、松浦さんのように「アレルギーは本人の知らないところで隠れていることがある」と言います。
アレルギー患者の動向としては、2005年は全人口の約3人に1人でしたが、2011年には2人に1人となり「今はもっと増えています」と三輪さん。また、3大アレルギー疾患と呼ばれるぜんそく、アレルギー性鼻炎(花粉症)、アトピー性皮膚炎は増加傾向に。その理由としては、環境や食の変化などが挙げられるそうです。
◆食物アレルギーには違いが……
そして今回、三輪さんがポイントとして挙げたのは“食物アレルギー”。厚生労働省のデータでは患者数が増えているにも関わらず、その状況は不明となっています。
小児の増加は確認できるものの、成人については調査が追いついていない、または、本人が気付いていないケースが数多くあるため“不明”となってしまうとか。
アレルギーは大きく2つに分けられ、症状の発現までの時間によって“早いアレルギー”と“遅いアレルギー”があることがわかってきたそうです。
早いアレルギーは、食後すぐかゆくなるなど、一般的によくあるケース。これは子どもにとっては死活問題で、例えばアナフィラキシーショックなど、命の危険に関わることもあるそうです。
一方、遅延型は弱い反応が時間をかけて起こり、本人がアレルギーなのかよくわからないそう。しかも、大好物の食べ過ぎ、さらには体にいいと思って食べているものがアレルギーになることもあり、これは別名「隠れアレルギー」と言われています。
ただ、食物アレルギーは調べればある程度わかるそう。現在は0.5ccの血液をとるだけで、約2週間で219項目がわかるんだとか。費用は自費の診療となるため、安いもので3万円~6万円。とはいえ、1度調べておけば自分の体がよくわかり、いろいろな対処ができると三輪さんは言います。
◆食べているものが、人となりを表す
結論として、三輪さんは「You are what you eat(あなたは、あなたが食べたものでできている)」という言葉を紹介。病気の際には薬をはじめ、さまざまな治療法がありますが、人間の体は食べているものでできているだけに「原点に戻ってほしい。食べ物を変えるだけで結構、症状が変わる」と三輪さん。しかも、そうすることでお金もかからなくなり、「ひいては医療費の削減になるんじゃないか」とも。
さらに、前述の言葉には「あなたが食べているものが、あなたの人となりを表す」という深い意味があるそう。最後に改めて「食べ物に気をつけて、健康を考えていただければと思います」と話していました。
番組では、視聴者に「あなたには何かアレルギーはありますか?」というテーマで生投票を実施しました。結果は以下の通りです。
◆あなたには何かアレルギーはありますか?
ある……1,881票
ない……978票
家族にある……258票
Source : 国内 – Yahoo!ニュース