理学療法士や医師、看護師らがカフェやバーの運営に関わり、「まちづくり」の一役を担いはじめた。コーヒーやワインを飲みながら、ざっくばらんに語り合うことで、医療・介護職と地域住民の距離を縮めるだけでなく、住民同士のつながりを深める効果もありそうだ。各地の取り組みを取材した。
1月上旬、東京都府中市の京王線多磨霊園駅そばの商店街にあるカフェ&スペース「FLAT STAND」を訪ねた。小学生ら数人が入ってきて、おしゃべりを始めた。そうじなどを手伝うとジュースがもらえることもあるという。ランチやケーキなども提供し、記者はお汁粉を味わった。
拡大する子どもたちが普通に出入りするのが、このカフェの特徴だ。糟谷明範さん(奥)は、からかわれながらもうれしそうだった。天井にぶら下がった書き初めは、客が自由に書いたものだ=東京都府中市のカフェ&スペース「FLAT STAND」
拡大する「FLAT STAND」2階のイベントスペースは、市民に開放されている。この日は、作家による「ねずみストラップワークショップ」が開かれていた=東京都府中市
厨房(ちゅうぼう)でコーヒーを入れているのは理学療法士で、このカフェを運営する「シンクハピネス」社長の糟谷(かすや)明範さん(37)。茶髪の外見からか、子どもたちからは「チャラ社長!」と呼ばれている。「あえて医療色を消してます」とほほえむ。
7年ほど前、訪問看護ステーシ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル