東京電力福島第一原発の処理水の海への放出について、政府は22日、首相官邸で関係閣僚会議を開き、早ければ24日に放出を始めることを正式に決めた。東電は22日、今年度の放出計画を発表。汚染水を処理した後に貯蔵するタンク約30基分にあたる計約3万1200トンを、4回に分けて放出するという。
会議で岸田文雄首相は「廃炉を進め、福島の復興を支援するためには処理水の処分は先送りできない課題だ」と強調。気象などの支障がなければ24日に放出を始めると表明した。放出について「国際社会の正確な理解が広がりつつある」と説明。風評被害対策の基金創設などにも触れ、「風評や漁業者のなりわい継続の不安に対処すべく、たとえ今後数十年の長期にわたろうとも処理水の処分が完了するまで、政府として責任をもって取り組む」と述べた。
決定を受け、東電は放出に向けた作業を始めた。1回目は、すでにトリチウム以外の放射性物質の濃度が基準を下回ることを確認した約7800トンを約17日間かけて放出する。その際、放水口周辺でのトリチウム濃度の測定頻度を強化する。1リットルあたり700ベクレルを超えると放出を止める。
東電によると、今年度に放出…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル