TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。9月25日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、国際弁護士で元裁判官の清原博さんが、被災者を狙う悪徳業者の対処法について見解を述べました。
◆被災者の弱みにつけ込む悪徳業者
台風15号の影響で停電や家屋の損壊などの被害が出た千葉県で、応急処置のためのブルーシートを張るなどの名目で、高額な料金を請求する業者がいるとの情報が地元の役場や警察に寄せられています。千葉県警は、この件について「今の段階でお話できる内容はない」としつつ、情報の集約を始めているようです。
清原さんは、被災地で横行している悪徳業者に向けて「被災者の弱みにつけ込んで自分たちの私利私欲を追求する行為は、卑劣としか言いようがない」と一刀両断。
「手口を知り、備えることが重要」
後を絶たない被害情報に、自治体は警戒を強め、警察も取り締まりを強化するなか、「後手後手になっていて、被害者が出ている。今回の千葉に限らず、いままでもいろいろな被災地で悪徳業者や詐欺まがいのことが繰り返されているのに、なかなか対策できない」と指摘します。
「手付金を払えば、優先的にやりますよ」などと言い寄り、高額な手付金を要求されるケースが見られるものの、「あくまで民間の契約なので、あまり行政や警察が入り込めず、ギチギチに規制するのは難しい」との背景を説明。「提言できるとすれば、この程度のことしかない」と言い、清原さんは「(相手の)手口を知り、備えることが重要」と声高に訴えます。
そして、「すべての業者が悪徳ということではない」と前置きしたうえで、「悪徳業者は災害そのものではないけれど、防災意識のなかの1つとして考えておかなければいけないことだと思う。善意できてくれる業者もいて見分けが難しいので、悪徳業者がどういう手口でやってくるのか事前に知っておく必要がある」と提言します。
◆クーリングオフ可能な場合も
また、被害に遭いやすいのは「無料で点検してあげますよ。無料だから安心してください」というケースだと清原さん。いざ点検してもらうと、業者から「このまま放置したら、あとあと高額な修理費がかかってしまいますよ。いまなら安い値段ですぐにできるから、どうですか?」と迫られるなど、「相場感もわからず、悪徳業者なのか判断しづらい。1度契約すると“この人、カモだな”と思われて、いろいろな工事を追加されて、結果、高額請求されてしまう」と話します。
こうした手口に乗せられないためにも、「無料点検はありがたいが、いざ契約というときはちょっと冷静になって、他の人に相談するとか、行政に聞いてみるとか、少し時間をおいてあとで契約したり、見積書を出してもらったり、他の業者からも見積書を取って(比較して)みるといい」とアドバイスも。
また、相手から勧誘を受けて高額請求された場合、「(工事をしたあとでも)書面を交付から8日以内であればクーリングオフが可能かもしれません。もし、書面がなくてもできる場合もある」と言います。但し、「業者の名前や所在地などがわかっていなければ駄目です。なので、きちんと書面を要求し、ちゃんと業者のことを把握することが重要」と補足します。
清原さんの注意喚起に対し、MCの堀潤は「まずどんな人が運営している業者なのか、名前、住所、電話番号などが記載されたものを、『お願いですから書面でください』と言うこと」と改めて強調していました。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース