9月2日(水)3時現在、台風10号(ハイシェン)は小笠原近海を西寄りに進みながら発達中です。 記録的に暖かい海水温の影響で猛発達し、近年にない勢力で日本列島に接近・上陸するおそれがあります。最悪のケースを想定して台風への備えを行うようにしてください。 ▼台風10号 9月2日(水)3時
存在地域 小笠原近海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 西南西 10 km/h
中心気圧 996 hPa
最大風速 23 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 35 m/s
進路の確実性はまだ低く
台風10号は予報円が大きくなっていますが、これは台風の大きさや強さを示しているわけではなく、進路の不確実さを表しています。 予報円は70%の確率で台風の中心が入ると予想される範囲を示していて、四国から九州、奄美まで、台風10号のとりうる進路には大きな幅があることがわかります。 進路次第で各地への影響が大きく変わるため、あらゆる可能性を考慮して、各地にとっての最悪のケースに備えることが重要です。
海水温高く発達続ける予想
今年は海面水温の高い海域が例年よりかなり北に広がっていて、本州沿岸でも海面水温が30℃近い異例の暖かさとなっています。一般的に、海面水温が28℃程度以上であれば台風が発達しやすく、さらに上空の風が弱いなどの条件が揃えば、より急速に発達します。 本州沿岸でも海面水温が高いことから、日本に上陸直前になっても普通の台風のように勢力を落とさず、6日(日)3時の予想は中心気圧940hPa、最大風速45m/s、最大瞬間風速60m/sの「非常に強い」勢力が予想されています。 ▼予報 4日後 9月6日(日)3時
存在地域 南大東島近海
強さ階級 非常に強い
中心気圧 940 hPa
最大風速 45 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 65 m/s
統計開始以来最強クラスで接近か
「非常に強い」勢力で上陸すれば、2018年の台風21号以来となります。2018年台風21号は上陸時の中心気圧は950hPa、中心付近の最大風速が45m/sでした。この台風の襲来時には、大阪市など関西の市街地で最大瞬間風速50m/s前後の暴風に見舞われ、屋根が飛んだり車が横転するなどの甚大な暴風被害が発生。記録的な高潮によって関西国際空港が水没したり、神戸市の臨海部が浸水する被害も発生しました。 今回はそれより低い940hPa前後で接近・上陸が予想され、風の条件などでさらに発達した場合は「第2室戸台風(上陸時925hPa)」、「伊勢湾台風(上陸時929hPa)」といった歴史的な災害をもたらした台風に匹敵することになります。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース