「病気なんだよ」と言われたあの日。まだまだ、岩手は生きづらい。でも、ちょっとずつ、変わっているのかも。
レズビアンであることをオープンにしている現役の女子高校生。「誰もが、自分が好きな人とかものを好きって言える世界に」。そう思っている。
9月、盛岡駅前で、「LGBTQ+(性的少数者)」への差別をなくそうと活動する団体「いわてレインボーマーチ(IRM)」が主催した集会があった。
6月に、国会議員らが多数参加した会合で冊子が配られ、そこに性的少数者に対して差別的で誤った内容が書かれていた。そのことを受け、声をあげようと企画されたものだった。
参加者一人ひとりがマイクを握り、思いをぶつけた。紗彩(さあや)さん(18)も、その輪の中にいた。
冒頭のような思いを語りかけた。集まった40人ほどの聴衆から拍手が起きた。
「高校生なのに、よくやるねと言われます。でも、高校生だからとか、自分の未来のために、言い訳はしたくないんです」
岩手在住の高校3年生。レズビアンだということを隠していない。物心がついたときから、好きになるのは決まって女の子だった。でも、友人同士の恋バナに出てくるのは男の子の話題ばかり。
「それで初めて、あれっ? なんか違うなって思ったんです」
中学生のとき、学外の弁論大…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル