平らな磯に薄く浸った海水が、鏡のようになって空を映し出す――。和歌山県田辺市の「天神崎」は、南米ボリビアの「ウユニ塩湖」のようで「SNS映えする絶景」と人気を呼んでいる。この景観を陰で支えてきたのは住民たちの熱意だ。活動が始まって約半世紀。メンバーの高齢化もある中で、豊かな自然を守ろうという取り組みは続く。
田辺湾の北側に突き出た天神崎には平日でも、夕暮れ時に多くの人々が磯を歩いたり、カメラやスマートフォンで撮影したりして楽しんでいる。
見ごろは、引き潮と夕暮れ時が重なるタイミング。数年前から「SNS映えする」と話題になっている。田辺観光協会は「おすすめの時間帯」をホームページに掲載している。ただ、雨や風で水面が波打つと、きれいに反射しないときもある。
市街地に近い天神崎は、緑豊かな20ヘクタールの丘陵部と、干潮時に顔を出す21ヘクタールの平らな岩礁で形成されている。森と磯、海が一つとなった生態系を生み出している。
南米ボリビアのウユニ塩湖にそっくりといわれる和歌山・天神崎。この自然を守るために活動してきた人たちがいます。絶景の動画とともに紹介します。
市民らがナショナルトラスト運動で守った天神崎=勝部真一撮影
住民による保全活動は、約半…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル