大阪で28、29日にある主要20カ国・地域(G20)首脳会議。舞台となるのは、約40年前に「夢の島」として街開きした大阪市住之江区の人工島「咲洲(さきしま)」だ。約2万7千人が暮らす島は期間中、交通規制や警備のため、都心と分断される。日常の生活はどうなるのか。
開催まで1週間。阪神高速の南港北出口で降りて島に入ると、交差点ごとに大勢の警察官が立ち、「鹿児島」「島根」「品川」と各地のナンバーのパトカーや機動隊の大型車両が目に入る。
「期間中は必ず職務質問をされると思ってほしい」
咲洲の住民向けに開かれた説明会で、大阪府警は警備への理解を求め、外出する際は身分証や社員証を携帯するよう呼びかけた。
会場周辺の在住、在勤者約9千人には、身分証代わりとなる「住民・事業者確認カード」が交付される。19日までに約1200人が交付を受けた。カードを受け取った男性(67)は「外出は控えようと思うけど、期間中全く外に出ないわけにもいかない」。
G20には、島の人口を上回る約3万人の各国の政府代表団や警備関係者らが島を訪れる見込み。開催日前後の交通規制で、島を縦断する阪神高速は27~30日の早朝から深夜は通行止め。島に出入りできる海底トンネルも咲洲に入る全車両が検問にかかり、島へ戻るには大渋滞の覚悟が必要になる。
メイン会場のインテックス大阪…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル