手の込んだカラフルなニットで知られるミッソーニは、1966年からミラノで新作を発表してきた。今回は23日17時から映像で20年秋冬のレディースとメンズ作品を見せる。ミラノ生まれで創始者の娘である現デザイナー、アンジェラ・ミッソーニが書面での取材に応じた。
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――ショーはミラノ・コレで先頭を切った発表となりますね。
ミラノ・コレで最初のショーだからこそ、コロナ禍によって変化した私たちの気持ちをきちんと表す絶好のチャンスだと思いました。ファッション界の新作の発表時期や、納品が早すぎることなど、これまでのファッションシステムに反対する幅広い考え方を説明したくて、来春用の新作ではなく、いま実際に着られる秋冬作品を見せたいのです。型破りな手法で、何か新しいことが始まっていることを示したい。
――デジタル映像での表現に限界は感じませんか。
実際のショーでは、ごく少数の観客だけしかファッションを体感できません。今回のような意図があれば、世界中の多くの人に訴えるには、デジタルの方が適しています。もちろん、デザイナーにとって、ショーを行うことはユニークで貴重な行動です。モデル、新作の服やアクセサリー、会場の舞台演出や音楽、様々な観客……まるでライブコンサートのようですよね。遅かれ早かれ、キャットウォークに戻りたいとは思っています。
――ファッションデザインで今、重要なこととは何だと考えますか。
エレガンスや温かみ、ブランド…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル