「よーいしょ! よーいしょ!」。
福島県双葉町で7日、江戸時代から続く「ダルマ市」が開かれ、威勢のよいかけ声が響いた。東京電力福島第一原発が立地する町に新春の恒例行事が戻るのは、原発事故以来、実に12年ぶり。この間、町民有志が避難先の仮設住宅や復興住宅で開いてきたが、昨年8月の避難指示解除で町に人が住めるようになり、ダルマ市も帰還。町民は故郷での開催を喜び、復興への決意を新たにした。
この日は、復興工事が進む町内のJR双葉駅周辺でダルマ市が開かれ、縁起物の「双葉ダルマ」を買い求める人らでにぎわった。駅前では高さ約2・6メートル、重さ約700キロのダルマを中心にした綱引きを実施。ダルマの北側が勝てば豊年満作、南側なら商売繁盛という、年を占うダルマ市の名物「巨大ダルマ引き」だ。
この日午後、町民ら数百人がかけ声にあわせ、力いっぱい綱を引き合った。
避難先でダルマ市を開いてき…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル