テレビドラマ「下町ロケット」さながらの取り組みに、東京都大田区の地元企業が挑んでいる。月などの有人探査を目指す米国主導の「アルテミス計画」の一端で、区内の宇宙ベンチャーが超小型の月面探査車を開発。その部品となるネジを老舗の町工場が作った。子どもたちが体験で手がけたネジも含まれるといい、ものづくりが盛んな街から、はるか月面を目指す。
8月24日、大田区の特殊精密部品メーカー「桂川精螺(せいら)製作所」。区内在住・在学の小学4~6年生24人がネジ作りを体験していた。大田区は高度な専門技術を持つ町工場が集まる地域。地元の技術を知ってもらおうと、区などが催した。
体験後、同区内の宇宙ベンチャー「ダイモン」の社長、中島紳一郎さん(57)が子どもたちに告げた。「今日は皆に『月面宇宙ネジ』を作ってもらいました。今年中に月面に行こうとしています」
超小型の月探査車、「今年中に」目指す
同社が開発した月面探査車「YAOKI(ヤオキ)」に、この日作ったネジの一部を使うという。宇宙の環境に耐えられるかなどをテストし、最終的には製作所側が細部を調整した上で使ってもらう。参加した小学5年の神谷知果さん(10)は「本当に宇宙に行ったらうれしい。楽しみです」と笑顔を見せた。
ヤオキは全長全幅ともに15…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル