大分県中津市で27日、夏の風物詩「鶴市花傘鉾(はなかさぼこ)祭り」の巡行が3年ぶりにあり、高さ3~4メートルの華やかな傘鉾19基がそれぞれの地区を回った。例年のような勢ぞろいの行列とはならなかったが、笛や太鼓などを奏でながら練り歩いた。
平安時代、山国川に築いた堰(せき)の決壊を防ぐため、人柱になったという母子を慰霊し、豊作を願い、水に感謝する祭り。中津には昭和初期の最盛期に70軒近くの和傘屋があったといわれ、伝統文化が息づいている。鶴市花傘鉾保存振興会会長代理の古森三千年(みちとし)さん(77)は「おはやしの音色に心がうきうきする。来年は盛大に開催できることを願う」。例年は祭り2日目にある花火大会やみこしの川渡りは中止する。(貞松慎二郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル