大阪市は27日、市条例に定めるヘイトスピーチ(憎悪表現)に認定した市内の街宣活動など2件について、実行者2人の氏名を市のホームページ上で公表した。ヘイトスピーチに関する自治体条例に基づく氏名の公表は全国で初めてとみられる。
公表されたのは、政治団体「朝鮮人のいない日本を目指す会」(大阪府枚方市)の川東大了(かわひがし・だいりょう)氏と、まとめサイト「保守速報」の運営者、栗田香(かおる)氏。
2件は市民団体の申し出を受け、市の有識者でつくる審査会が今年7月、ヘイトスピーチと認定。市が氏名と内容の公表について検討していた。
川東氏はこれまで実名でインターネット上に自らの主張を発信。栗田氏については被害を申し立てた人が提出した裁判資料などから氏名を特定した。
市はこれまで同条例に基づき、ネット上の動画など6件をヘイトスピーチと認定したが、電気通信事業法の守秘義務などが壁となって投稿者などの特定に至らず、サイト名や投稿者のアカウント名の公表にとどまっていた。
市によると、川東氏は平成28年9月、大阪市のJR鶴橋駅周辺で在日韓国・朝鮮人に対して「朝鮮人は危険」などの発言で街宣活動を行い、その音声ファイルをネット上で公開した。
栗田氏は、ネット上の匿名掲示板に書き込まれた在日韓国・朝鮮人に対する差別的な文章を編集し「保守速報」に掲載した。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース