女性を放置し死なせた疑い、3人を再逮捕　「覚醒剤使ったら倒れた」

　秋田市の雑木林で5月に女性の遺体が見つかり、元暴力団組員の井上大輔容疑者（48）ら5人が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、警視庁は12日、このうち井上容疑者ら3人を保護責任者遺棄致死の疑いで再逮捕し、発表した。

　捜査1課によると、井上容疑者は逮捕前の任意聴取に「（ホテルで）覚醒剤を使ったら女性が倒れた」と話したという。

　再逮捕されたのは他に元妻の土岐菜夏（35）=さいたま市=、配送業の菅原和宏（44）=千葉県成田市=の両容疑者。井上容疑者は「事実をねじ曲げているのでその部分は黙秘する」と供述し、土岐、菅原両容疑者は黙秘しているという。

　同課によると、井上容疑者は2021年6月27日ごろ、埼玉県川口市のホテルで接客業の加藤しのぶさん（当時48）と合流。3人は共謀して同27日ごろから30日ごろ、このホテルや同県内の会社事務所、土岐容疑者の自宅で、覚醒剤の作用で動けなくなった加藤さんを保護する責任を放棄し、死亡させた疑いがある。

　それぞれの場所の間の移動には、菅原容疑者が当時経営していた会社名義の車が使われたと同課はみている。（増山祐史、遠藤美波、長妻昭明）