真宗大谷派の僧侶で、アナウンサーでもある川村妙慶さん(57)は「癒やし系ブログの尼僧」と呼ばれ、30冊を超える著書があります。北九州の寺に生まれた川村さんがこのような活動を始めたきっかけは、僧侶養成専修学校の恩師に言われたこんな言葉でした。
「まず娑婆(しゃば)でボロボロになれ。誰からも相手にされなくなったら戻って来い」
川村妙慶さんプロフィール
かわむら・みょうけい(本名・伊知地慶子) 1964年生まれ。北九州市門司区出身。実家は真宗大谷派・西蓮寺。京都市の短大を経て85年、仏教の専修学校に入学し、得度した。その後、アナウンサー養成教室に通う。西蓮寺再興のため帰郷したが2006年に京都市内の僧侶と結婚して坊守に。「心の荷物をおろす108の智恵」など著書は30冊以上。「川村妙慶の心が笑顔になるラジオ」(KBS京都)のパーソナリティーを務めている。
川村さんは、真宗大谷派の僧侶とアナウンサーの顔を持つ。全国各地で講演し、ブッダや親鸞の教えをわかりやすく伝える。京都ではラジオの冠番組を持つほか、自身のホームページで悩み相談に応じている。
実家は北九州市門司区にある西蓮寺。4代目住職の父は布教で全国を行脚して寺を空けることが多く、門徒の葬式に間に合わないことも多かった。その父は1982年1月、心筋梗塞(こうそく)のため59歳で急死した。母は、川村さんの1歳上の兄寿法さん(59)に「跡を継いで」と頼んだ。川村さんも「寺を継ぐのは男だから、兄が継ぐのが当たり前」と思っていた。
門徒が減って傾きかけていた…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル