「死にたい」「心から笑えていない」――。子どもたちの悩みを電話で受け止めてきた「チャイルドライン」が、子どもたちに身近なオンラインチャットも活用している。チャットは新型コロナ禍でも効果を発揮しており、担い手を募っている。
5月のある日、北九州市内の施設の1室にボランティア数人が集まった。NPO法人「チャイルドライン北九州」(北九州市)が全国から寄せられるチャットに対応する日だ。
午後4時に受け付けを始めるとすぐ、小学生の女子から「こんにちは」「話をしてもいいですか」とチャットが届いた。
ボランティアの女性(72)がすばやくキーを打ち、「もちろんです。きかせてください」と返事をすると、「心の中に抱えているのがつらくて、誰かにきいてほしかった」と、過去の傷を打ち明けた。
学校の先生に理不尽に怒られたこと、仲良しグループから無視されたこと……。やりとりは40分間に及び、女子は「とてもすっきりしました」と退室した。
1998年に開設されたチャ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル