聞き手・岡田玄
安倍晋三元首相の「記憶」をテーマに、何人かに取材を申し込んだ。だが、「安倍さんの件には関わりたくない」と敬遠されたり、拒否されたりした。「それは、評価以前に、『わだかまり』があるからでは。それを言葉にするのが私の仕事です」と引き受けてくれたのが、佐藤俊樹・東京大学教授(社会学)だ。佐藤さんが読み解く「わだかまり」の正体とは。
安倍晋三元首相が予期しない亡くなり方をされ、様々な物語化が始まりました。しかし、多くの国民は、そのどれにもあまり乗れていないように思います。安倍政権の実績の評価が分かれることだけが、その理由ではありません。その手前に、もっとモヤッとした「わだかまり」や「割り切れなさ」がある。
「わだかまり」の第一は、安…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル