首都圏や大阪府などへの緊急事態宣言が20日、延長され、範囲も広がった。今回の宣言で制限の対象として名指しされたのが百貨店の食品売り場「デパ地下」だ。大阪・梅田の売り場でクラスター(感染者集団)が発生したことなどが影響したが、身近で大切な場の制限に嘆きの声が漏れる。(宮川純一、新谷千布美)
3週間ぶりの再開
20日午前10時、阪神梅田本店(大阪市北区)の地下食料品売り場が3週間ぶりに再開した。「お久しぶりです」「大変でしたね」。店員とそんな会話を交わしながら買い物をする人たち。果物や洋菓子、鮮魚にパンまで並ぶデパ地下の客足は絶えず、夏休み中とみられる親子連れの姿もあった。
7月下旬に新型コロナウイルスのクラスターが発生し、休業した。入場を制限するために、5カ所あった入り口を1カ所に限る。エスカレーターで上階から直接地下には下りられないようにもした。
「再開して良かった。長い間閉まっていたので困っていた」。日常的に利用しているという大阪市北区の会社員の女性(50)は笑顔を見せた。この日は洋菓子を買うつもりという。
同店でイヤリングを購入したという専門学校講師の女性(48)は、地下には行かなかった。「本当はパンも買いたかったけど、やめておいた。コロナ対策にも協力できたらなと思って」
客から感染が広がった可能性指摘
阪神梅田本店では7月末にク…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル