宮城県で最大震度5強を観測した20日の地震について、政府の地震調査委員会は22日、臨時の委員会を開いた。今後の見通しについて、「さらに強い揺れをもたらす地震が起きる恐れがある」と指摘。今後1週間程度は警戒するよう呼びかけた。
今回の地震は、日本列島の下に沈み込む太平洋プレートと陸側のプレートの境界で起きた。1978年に起きた「宮城県沖地震」(マグニチュード〈M〉7・4)の震源域の西側の一部と重なる可能性があり、断層の一部を破壊した恐れがある。
調査委によると、22日午後6時までに、最大震度1以上の地震が26回発生。ただ、最大のものでM4・2で、一般的な余震の起き方と比べて、M4~6程度の大きめの地震が少なく、今後起こる可能性もあるという。
また、地震調査研究推進本部は、今回の震源の近くでは、M7級の地震が今後30年以内に高い確率で起こるとしている。
宮城県沖地震は、東日本大震災前は30~40年の周期で起きていたが、震災によって断層に加わる力が変化し、ひずみがたまりやすくなり、間隔が早まる可能性があるという研究もある。
委員長の平田直・防災科学技術研究所参与は「余震の起き方がこれまでと違ううえ、もともとこのあたりでM7級の地震の発生確率は高い。少なくとも1週間程度は、M7程度の地震に注意してほしい」と呼びかけた。(藤波優)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル