振り込め詐欺グループの宴会に出席して現金を受け取るなど一連の問題で、吉本興業から契約を解消されたお笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之さんが20日午後3時から、謹慎処分中のロンドンブーツ1号2号の田村亮さんと共に記者会見を行う。
一連の問題の発端は、2014年12月に、当時、吉本興業に所属していたお笑いコンビ「カラテカ」の入江慎也さんの仲介で、振り込め詐欺グループの宴会に宮迫さんら同社所属のタレント11人を会社を通さない「闇営業」に参加したこと。
今年6月に発覚し、吉本興業は会社を通さず営業し、反社会勢力とつながり、ほかのタレントを巻き込んだとして入江さんとの契約を解消した。写真週刊誌「フライデー」からの取材がきっかけだった。
宮迫さんらはいずれも詐欺グループの集まりとは知らなかったという。金銭の受け取りについては否定しており厳重注意にとどめていたが、その後の調査で宮迫さんは100万円、亮さんは50万円など全員が金銭を受け取っていたと認定でき、11人を当面の間、謹慎処分にすると発表した。宮迫さんは「金銭を受領していたことを深く反省しております」などと同社を通じコメントしていた。
吉本興業は税務の申告を修正。償いの一環として、消費者団体支援など二つのNPO法人に計300万円を寄付した。
他に処分を受けたのは、レイザーラモンHGさん、ガリットチュウの福島善成さん、くまだまさしさん、ザ・パンチのパンチ浜崎さん、天津の木村卓寛さん、ムーディ勝山さん、2700の八十島宏行さんと常道裕史さん、ストロベビーのディエゴさん。
これとは別に、「スリムクラブ」と「2700」の計4人が、暴力団幹部らのパーティーで営業をしたとして、吉本興業は6月27日に無期限謹慎処分とし、発表した。「2700」は、詐欺グループの宴会への参加で、すでに「当面の間」の謹慎処分を受けていた。
吉本興業によると、4人は2016年8月ごろ、別の芸能事務所の芸人から「飲食店オーナーの誕生会」と誘われて漫才の営業に行ったが、それは暴力団幹部が参加するパーティーだった。吉本興業を通さずに、対価として金銭を受け取っていたという。4人とも、反社会勢力が参加していた認識はなかったという。
吉本興業は反社会勢力の排除について「これまでのコンプライアンスへの取り組みや方法では十分にカバーしきれない面があった」と認めた上で、「さらなるコンプライアンスの徹底に全力を尽くす」との決意表明を、公式サイトなどで発表した。処分を受けたのは、「スリムクラブ」の真栄田(まえだ)賢さんと内間政成さん、「2700」の八十島宏行さんと常道裕史さん。
宮迫さんを巡っては、7月19日、吉本興業が「今後の宮迫博之とのマネジメントの継続に重大な支障が生じた」として、宮迫さんとの契約を解消を発表。19日発売の写真週刊誌「フライデー」が金塊窃盗事件の被告の男と同席しているとされる写真などを報じていた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル