第77期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)でタイトルを獲得した豊島(とよしま)将之名人(29)の就位式が19日夜、東京都文京区のホテル椿山荘東京で開かれた。約480人のファンらが、平成生まれ初の名人を祝福した。
式では、日本将棋連盟の佐藤康光会長(49)から推戴(すいたい)状が授与された。5歳の頃から豊島名人を指導した指導棋士の土井春左右(はるぞう)七段(83)は「今日の晴れの日を迎えたことが本当にうれしい。永世名人の座に就かれることを祈念します」と祝辞を述べた。師匠の桐山清澄(きよずみ)九段(71)は「これからも努力して上を目指して欲しい」と述べ、乾杯の音頭をとった。
あいさつに立った豊島名人は「(なかなか挑戦者になれず)心が折れそうになった時もあったが、支えてくださる方、応援してくださる方のおかげで努力を続けられた。実績を積み上げて、来期の防衛戦を迎えたい」と話した。
豊島名人は愛知県一宮市出身。4月に開幕した名人戦で、3連覇中だった佐藤天彦九段(31)に4連勝してタイトルを奪取した。現在、王位と合わせて二冠。(村瀬信也)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル