江戸時代から続く麦味噌(みそ)の老舗「光浦醸造」(山口県防府市)が、繰り返し洗って使えるシート状のストローを開発した。竹や木材、金属フィルムなどさまざまな素材を試し、最終的に選んだのはプラスチック。環境問題への配慮から「脱プラ」の動きが広がる中、どうして? そこには親子が込めた思いがあった。
きっかけは2年前。8代目社長光浦健太郎さん(43)の長女更紗(さらさ)さん(10)が取り組んだ夏休みの自由研究だった。当時小学3年生。海のごみ問題について本を読んだ更紗さんは、ストローが昔は麦わらで作られていた歴史や、使い捨ての問題点を調べ、光浦さんとともに環境にやさしいストローを作ることにした。
植物の葉やライスペーパー、マカロニ。更紗さんは、光浦さんが「うまくいかないだろう」と考えた素材にも取り組んだ。そして「もしストローが金(ゴールド)でできていたら」と考えて、発表文にこうつづった。「もったいなくて、すてられない!すてられたら、すぐにひろわれる」。その発想に光浦さんは「ものに思い入れがあれば人は大切にするんだ」と気付かされた。
研究では「(素材が)自然に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル