安倍晋三元首相の銃撃事件で、殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(42)について、奈良地検は殺人罪で起訴する方針を固めた。山上容疑者は10日まで鑑定留置されており、鑑定結果から刑事責任能力を問えると判断した。山上容疑者の勾留期限は13日のため、地検は同日までに起訴するとみられる。捜査関係者への取材でわかった。
山上容疑者は逮捕後の昨年7月25日から、大阪拘置所(大阪市都島区)で精神科医による精神鑑定を受けている。精神鑑定では、容疑者の生い立ちや事件当時の精神状態などを調べる。奈良地検は鑑定を踏まえ、心神喪失などの状態にはなかったと判断した。
山上容疑者は昨年7月8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、参院選の応援演説をしていた安倍氏に手製の銃を発砲し、殺害した疑いがある。捜査関係者によると、山上容疑者はこれまでの調べに対し、宗教法人「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」に入信した母が多額の献金をしたことで破産し、生活が苦しくなったと説明。「教団と深い関わりのある安倍氏を撃った」と供述しているという。
奈良県警は、この手製銃を所持、発射した銃刀法違反(発射、加重所持)容疑でも追送検しており、地検は13日までに殺人罪とあわせて起訴するとみられる。
山上容疑者の自宅からは、作…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル