高さ21・8メートルのジャングルジムのような構造物を、夕日が照らす。東京湾越しに、赤く照らされた富士山がぼんやりと見える。千葉県に住む30代の夫婦は「インスタで見つけて来ました。きれいでずっと眺めていられます」。
【撮影ワンポイント】明治百年記念展望塔
薄暮の空に浮かぶ展望塔と、奥に広がる雄大な富士山を一枚の写真に捉えようと、天気予報を見ながら撮影日を決めた。夕方、空があかね色に染まるころ、ようやく富士山が姿を見せた。絶妙なタイミングで2人連れが塔に現れ、景色を楽しんでいる様子がアクセントになった。(吉田耕一郎)
東京湾に細長く突き出た同県富津(ふっつ)市の富津岬。その先端に、この明治百年記念展望塔が立つ。「頂上」から見える景色に加え、展望塔そのものを写真に収める人が多いという。
展望塔がある県立富津公園の管理事務所によると、国による明治百年(1968年)の記念事業の一環で建設された。造園家の池原謙一郎さん(1928~2002)が五葉松をモチーフに設計し、71年に完成した。頂上に向かう階段の上り口は七つあり、36の踊り場が階段でつながれているという。
形のユニークさからか、これ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル