東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件で、スポンサー契約業務をめぐって大会組織委員会の元理事に賄賂を渡したとして、贈賄罪に問われた広告大手「ADKホールディングス」前社長の植野伸一被告(69)の初公判が17日、東京地裁であった。植野前社長は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
起訴状などによると、植野前社長はADKの元専務、元五輪担当本部長と共謀。2014年4月~18年3月、組織委元理事の高橋治之被告(78)=受託収賄罪で起訴=に対し、「販売協力代理店」に選任されて大会スポンサーの契約業務を担当できるよう依頼した。そのうえで19年11月~22年1月、元理事のコンサルタント会社「コモンズ」に計1485万円の賄賂を送金したとされる。
昨年10月に逮捕された植野前社長は容疑を否認していたが、今年1月に保釈請求が却下された後、起訴内容を認める方針に転じた。
一連の事件では計15人が起訴された。公判が開かれるのは紳士服大手「AOKIホールディングス」の前会長ら=贈賄罪で起訴=に続いて2例目。起訴内容を否認する高橋元理事の裁判の見通しは立っていない。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル