増山祐史 遠藤美波 長妻昭明
全国で相次いだ強盗事件のうち、昨年12月に広島市西区の店舗兼住宅で男性が意識不明になった事件を指示したとして、警視庁は3日にも、フィリピン拠点の特殊詐欺グループトップの渡辺優樹被告(39)=強盗予備罪などで起訴=ら幹部3人を強盗殺人未遂と住居侵入の疑いで再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
他に再逮捕されるのは「ルフィ」などと名乗っていた今村磨人(きよと)(39)=強盗致傷罪などで起訴=、藤田聖也(としや)(39)=強盗予備罪などで起訴=の両被告。今年1月に東京都狛江市の住宅で女性が死亡した事件で、3被告は強盗殺人などの疑いで9月に再逮捕された。
捜査関係者によると、3被告は実行犯らと共謀して昨年12月21日午後7時半ごろ、広島市西区の店舗兼住宅に宅配業者を装って侵入し、住人の50~80代の男女3人に暴行を加え、現金約250万円や腕時計など(時価2439万円相当)を強奪。うち50代男性には殺意を持って工具で頭を殴り、脳挫傷などの大けがを負わせた疑いがある。
3被告は事件時、フィリピンの収容所におり、スマートフォンなどを通じ現場に指示を出したと警視庁はみている。広島県警はこれまでに実行役ら男9人を逮捕した。狛江事件の実行役として逮捕・起訴された永田陸人被告(22)=強盗殺人未遂などの罪で起訴=らも含まれている。
警視庁によると、一連の広域強盗では、指示役が「ルフィ」や「キム」などと名乗っていた。
捜査関係者によると、永田被告は広島の事件で「ミツハシ」や「キム」と名乗る人物からイヤホンなどを通じて指示を受けていたという。事件で使われたレンタカーを広島駅で借りた30代の男2人=いずれも強盗傷人罪などで起訴=は、「ルフィ」と名乗る人物から指示を受けていた。警視庁は、渡辺被告や今村被告らが「キム」「ルフィ」などと名乗って指示したとみている。(増山祐史、遠藤美波、長妻昭明)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル