上野動物園(東京都台東区)で配られていた情報誌「みんなの上野動物園」が、昨年12月で惜しまれながら休刊した。スポンサーが撤退したためで、園は今後、新たなスポンサーを探しつつ、情報発信の方法を見直しながら方向性を決めたいとしている。
みんなの上野動物園は2015年に始まり、近年は年に3~6回発行していた。12ページのカラー冊子で、動物の個体を見分ける方法や動物舎の変遷、休園日の職員の仕事紹介など、毎号ごとに特集を組んでいた。発行部数は当初、1号あたり4万5千部だったが、上野で生まれたジャイアントパンダ「シャンシャン」の特集号は15万部に達した。
園には、これとは別にA4判1枚の新聞「ZOO TODAY」がある。動物解説員の肩書を持つ職員が執筆し、最新号では動物の寒さ対策や子ザルの名前が「相撲」にちなんでつけられたことを取り上げた。毎月発行だったが、今年度は臨時休園や入場者制限を受け、隔月の合併号とした。
二つの媒体の違いについて、教育普及課の杉野隆課長は、「『ZOO TODAY』は旬の話題を盛り込み、それを手に園内をまわってもらう。一方、冊子は特定のテーマを深掘りし、家に帰ってじっくり読んでもらうことを想定している」と説明。当面は「ZOO TODAY」のみを発行するという。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル